メインコンテンツに移動
  1. ホーム
  2. 蒸気のお役立ち情報
  3. もっと知りたい蒸気のお話
  4. 蒸気の減圧

蒸気の基本

蒸気の減圧

 

低圧蒸気の作り方

加熱用の蒸気は通常、ボイラーで発生させます。発生させる蒸気の圧力は、工場内で必要とされる最も高い圧力を供給できるよう決められているのが普通です。

一方、用途によってはボイラーで発生したままの高圧蒸気では温度が高すぎる場合があります。そこで、蒸気を減圧し、必要とされる加熱温度まで温度を下げて使用します。このように、減圧は主として蒸気温度を下げるために行われます。

低圧蒸気の作り方

減圧には減圧弁が使用されます。減圧弁は流量が変化しても設定した圧力を維持するよう自動的に調整するバルブです。基本的な仕組みとしては、流路の一部を狭くする絞りによって減圧します。加熱用蒸気の減圧は、こうした絞りによるものが一般的です。

 

減圧の原理

絞りが行っていることは、蒸気流量の制限です。蒸気の流量を制限して、以下のように使用量と供給量のバランスをとり、圧力を調整します。

  • 蒸気使用量  <  蒸気供給量  ⇒⇒⇒  圧力は上昇
  • 蒸気使用量  >  蒸気供給量  ⇒⇒⇒  圧力は低下
  • 蒸気使用量  =  蒸気供給量  ⇒⇒⇒  圧力は安定

これは、玉形弁やニードル弁を使って圧力調整をする場面を考えれば理解しやすいと思います。負荷が一定で蒸気流量が安定する用途なら、玉形弁やニードル弁の開度を調整して半固定にしておけば、これでも減圧ができます。

減圧の原理

しかし、被加熱物量の増減などで負荷が変わると圧力も変動するため、その都度バルブの開度を再調整し直さなければなりません。変動後の負荷が安定しているなら、再調整さえ行えば目標とする圧力を再び維持することが可能です。

減圧の原理

 

減圧弁の仕組み

常時速やかに再調整を行っていれば負荷に追従して圧力が維持される・・・これを自動的に行っているのが減圧弁です。

外部からは見えませんが、減圧弁の内部では圧力を受け止めるダイヤフラム等と調整バネの釣り合いで自動的に開度調整を行っています。負荷変動に合わせ全閉から全開まで自在に弁開度を変化させているのです。

減圧弁の仕組み

減圧弁の圧力安定性が「圧力-流量特性曲線」で評価されることからも、需要と供給の兼ね合いで二次側圧力が決まることがわかります。

圧力-流量特性曲線

 

絞りの一次側の圧力はどうなる?

絞りで流量を制限すると、一次側の圧力は上がらないのでしょうか。蒸気はボイラーで発生させています。ボイラーで需要以上の蒸気量を発生させるとやはり蒸気圧力は上がってしまいます。

そのため、ボイラーも高燃焼・(中燃焼)・低燃焼・待機と燃焼状態を切り替えることによって、発生蒸気量そのものを需要に合わせて加減し、設定した蒸気圧力が維持されるよう運転制御を行っています。

発生時点から使う分だけの蒸気が供給されているからこそ、絞りで流量を制限しても一次側の圧力が極端に変動することはないのです。