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省エネルギー

廃蒸気回収

 

廃蒸気が回収されない理由

蒸し器やオートクレーブ、ゴムの加硫缶など、蒸気で直接加熱する設備・装置で、蒸気そのものの排気がしばしば見られます。そのまま蒸気を大気に逃がしてしまっては損失になるのですが、以下のような理由によって廃蒸気が活用されていないケースが多くあります。

  • 回収方法がわからない
  • 検査が必要な圧力容器は設置したくない
  • 圧力が低すぎて使い道がないと考えられている
  • 必要な熱量以上に蒸気が発生しているため熱として用途がない

フラッシュ蒸気放出・廃棄される余剰蒸気・長い回収配管での放熱ロスなど、未回収の廃蒸気を回収・再利用することで、現場のモヤモヤ解消だけでなく省エネルギーやコスト削減を実現できます。

 

現場でこんなケースはありませんか?

次のような現象が見られる場合には、廃蒸気を回収・再利用することが可能です。

回収タンク内でドレンが沸騰して発生したフラッシュ蒸気を放出している

大気解放しているドレン回収タンクや給水タンクが沸騰していませんか?

回収タンク内でドレンが沸騰して発生したフラッシュ蒸気を放出している

回収管が長いため、途中で放熱ロスが発生している

せっかく回収しているのに配管が長く、放熱ロスで温度低下していませんか?

捨てられているドレンからフラッシュ蒸気が発生している

ドレン回収せず廃棄されているドレンから湯気が発生していませんか?
回収ピットや回収タンクからの湯気が立ちこめていませんか?

捨てられているドレンからフラッシュ蒸気が発生している

 

廃蒸気の有効活用

廃蒸気を有効活用するには、主に以下の4つの方法があります。

 

低圧蒸気を回収・昇圧して再利用

沸騰することで発生したフラッシュ蒸気を回収して再利用できます。フラッシュ蒸気では圧力が低くて使用できない場合は、スチームコンプレッサー(エゼクター)を活用することで昇圧して再利用できます。フラッシュ蒸気の再活用についてはスチームコンプレッサーで説明しています。

スチームコンプレッサー(エゼクター):低圧蒸気を回収・昇圧して再利用

 

蒸気の熱を温水として熱回収

廃蒸気熱交換器などを活用することで、無駄に捨てられる湯気の熱を温水に変換し、熱エネルギーを生産物の予洗水や予熱、洗瓶水や後洗瓶水に利用できます。また、湯気を屋内で処理できるので、排気ダクトや配管が設置不要になり設備費が低減できます。

蒸気の熱を温水として熱回収

 

高圧ドレンを再蒸発させて低圧蒸気を取り出す

蒸気ドレンの廃熱を回収する方法の一つにフラッシュ蒸気(再蒸発蒸気)の利用があります。 高圧のドレンをフラッシュ(再蒸発)させることで低圧の蒸気と低圧のドレンに分離させフラッシュ蒸気は低圧系統で蒸気として使用するものです。
ドレン回収配管よりも径が大きいタンク内で十分に流速を遅くして、比重の異なる蒸気とドレンを重力で分離する気液分離のためのセパレーターがフラッシュタンクの役割です。

高圧ドレンを再蒸発させて低圧蒸気を取り出す

 

短編動画で学ぶ!蒸気のことならTLV動画

短編動画でも廃熱回収について分かり易く解説しています。